【徹底解説】人材調達戦略のパラダイムシフト(第1弾):オープン化する世界における企業経営

■オープン化する世界・新しいパラダイムシフト

日本人にとって、社外・海外という未知の世界を見渡せば、そこにはどんな可能性と多様性が広がっているのでしょうか。時は21世紀、「外」の世界に向けて、企業・個人の新しい挑戦が始まっています。

日本社会を見ると、島国的な「内」と「外」の境界意識は根強く残っているものの、社会構造変化の見通しや経済合理性の観点から、今世紀に入った頃から企業の価値観が急速にシフトしてきました。

インターネット、アウトソーシング、クラウドソーシング、そしてオフショアリングやオープンイノベーション、リモートワーク、テレワークなど、それぞれの各論は異なりますが、すべて「外」との共創基盤を創ろうとするものです。

 

(オープン化する境界線の例示)

 

過去を振り返れば、必要に迫られた時代に、日本は劇的に転換を遂げてきた歴史(例. 幕末の大政奉還からの明治維新、敗戦後の焼け野原からの経済大国化 等)がありますし、オープン化する世界の中で、日本でパラダイムシフトが起こらないわけでは全くありません。

いまや「とざされた世界」を「ひらかれた世界」にすることで、新しい価値が日夜生まれている時代です。たとえば、Uber・Airbnbに代表されるような「シェアリングエコノミー」も、所有物に対する自他の境界線を薄くしているものと言ってもよいでしょう。

次の異なる社会で、本当に「多くの境界線が消えてなくなる、あるいは再構築される」のであれば、企業の活動において「社内と社外」や「国内と海外」という概念もいずれ吹き飛んでしまって、こうした二極で物事を語る意義は少なくなっていくはずです。

そうは言っても、現状では、境界線(ボーダー)を踏まえた二極により物事を区別することは伝達力を持つため、本シリーズではこういった二極を組み合わせた視点で「企業による人材調達のパラダイムシフト」を捉えていきたいと思います。

 

■激流時代の企業経営・マネジメント

外部環境の変化が激しい乱気流時代において、企業経営の新しい形態が模索されています。経営(マネジメント)が事業ライフサイクルの短縮化に対応する一方、個人(ワーカー)は彼らの職業人生の中で専門スキルを複数習得することが求められるようになりました。

 

(人材調達マトリクスイメージ)

 

時代の先を読みながらも、多くの不確定要素に備えるべく、「持たざる経営」といったような言葉に代表されるように、企業の経営資源について柔軟化あるいは変動費化を通した環境適応力の向上が進められています。

自社の経営資源をコアとなる業務に集中させるべく、完全自前主義から脱却し、社外の機能と連携するパートナーシップの必要性が、まず欧米で叫ばれました。そうして日本でも「アウトソーシング」が少しづつ脚光を浴びるようになっていきます。

 

→【第2弾】アウトソーシング戦略の処方箋
“米国式経営手法のアウトソーシングによって企業経営の最適化を目指し、多くの日本企業で「社外に委託するための戦い」が行われました。しかし「日米間の違い」が明暗を分けることになります。・・・”